2018年2月9日金曜日

小学校の体育 マット運動の後転での首の捻挫を防ぐ方法

小学校のマット運動、
私も苦手でした。

後転で首を捻挫して
私の整骨院に来院されたお子さんも
何人か記憶にあります。

私の整骨院のホームページの中でも
後転を上手く行えるようにする方法
というブログは、多くの人達が
見てくださっています。

重複した内容になるかも知れませんが、
ここでも後転を上手く行う方法と
首の捻挫を防ぐ方法について
書いて行こうと思います。

首の捻挫を防ぐ


後転をして首の捻挫をする理由の殆どは、
後方縦回転の方向(軌道)が反れて
身体が傾いてしまうことにあります。

その身体の傾く理由は、
後方縦回転の方向の勢いが
弱くなるからです。

頭(後頭部)がマットに強く着くことで
回転への抵抗となり、後転の勢いを
止めてしまいます。

後方縦回転の勢いによって保っていた
安定性が失われると身体は横に倒れます。

その時、体重で押さえられて動けない
頭部と倒れて行く首よりもしたの身体で
捻れが強要されて首を傷めます。

つまり、
首を傷めないためにするには、
後転の勢いを最初から最後まで
保つことです。

それには、
頭を上手く着く方法を知って
練習しなくてはいけません。

後転の頭の着き方


マット運動の後転という動作で、
頭を上手く着くようにするには、
頭が上手く着けない理由を知ることです。

頭が上手く着けない理由


の項目でも書かせて頂きましたが、
動作を変えるには、
条件反射を上手く使う必要があります。

条件反射とは、
同じことの繰り返しで身に付く
2つ以上の違った種類の反応
(感じる・行動する等)の合成(連続性)です。

実は、後転にも、
そして、
私達の動作の殆どにこの条件反射に似た
無意識の2種類の反応の合成(連続性)が
関わっています。

後転に関わっている条件反射は、
「顔を下に向ける⇒
身体全体が丸くなろうとする」
という動きの連関と
「手の平を上後方(後頭部方向)に向ける
⇒顎が上がる⇒上半身が伸びようとする」
という動きの関連です。

この2種類の条件反射が
後転とういう動作に関わっています。

頭の着き方が正しいタイミングで
行えない理由の多くは、
「手の平を上後方(後頭部方向)に向ける
⇒顎が上がる⇒上半身が伸びようとする」
という条件反射が、後転動作の中の
早いタイミングで現れているからです。

後転の途中(お尻が頂点を越える前)に
後頭部が着き始めますが、
その時、必要なのは、
身体全体を丸めておくことです。

つまり、
顔を下に向けることです。

ところが、
マットに手を着く動作をしようと
手の平をマット方向に近付ければ、
「手の平を上後方(後頭部方向)に向ける
⇒顎が上がる⇒上半身が伸びようとする」
と同様の反応が起きて後頭部~頭頂部で
マット(床)を強く押すことになります。

そうなれば、後転の勢いは弱くなり、
上手く回れずに首を傷めてしまいます。

後方への動作は、人にとっては、
知らず知らずに恐怖心を伴います。

それは、
マットという衝撃吸収に役立つものが
あっても、
後方がスムーズに出来た経験が無ければ
やはり、どこかで多少の恐怖心が入り、
手を早く着こうとします。

恐怖心が全く無くても、
床に手を着いて回ると意識すれば、
その意識の影響で導かれた条件反射は、
無意識に起こる条件反射を上回るため、
手を着こうとする体勢を作る
タイミングが早くなると、
後方の勢いを弱めるような
頭の着き方・動き方になってしまいます。

結論を言うと、
後転を正しく行うには、
「顔を下に向ける⇒
身体全体が丸くなろうとする」
という動きを優先させ、
「手の平を上後方(後頭部方向)に向ける
⇒顎が上がる⇒上半身が伸びようとする」
という動きの影響を抑えるというこに
なります。

後転の練習方法


※全てが私の管理下で行われることでは
 ありませんので自己責任を御了承の上、
 お試しください。

まず、
布団やクッション性の高い長座布団などを
敷きましょう。

その上で、
子供さんに出来るだけ丸くなった
膝抱え姿勢を作ってもらいます。

その状態を保ったまま、
後ろに転がってもらってください。

膝を抱えて屈んだ姿勢から
後ろに転がるだけで良いです。

回転する必要はありませんし、
回転しそうになったら、
お母さんやお父さんが
止めて上げてください。

それを何度も繰り返して、
後方回転への恐怖心を抜くと同時に
「手の平を上後方(後頭部方向)に向ける
⇒顎が上がる⇒上半身が伸びようとする」
という条件反射が早く起こらない
癖を付けます。

子供さんが慣れてくれば、
お母さんやお父さんは、
勢いよく後方に転がる練習を
身体の丸まり体勢を崩さないようにして
行うように指導してあげてくださいね。

もちろん、
回転しそうになったら、止めて上げます。

繰り返す内に、
子供さんが後転が出来ると思い始めると
思います。

そうなれば、
お尻が頂点を越えたタイミングで
手を着くことをアドバイスしてください。

このアドバイスに関しては、
手を着くことだけ理解してもらえば、
自然に起こる動きですので、
細やかなタイミングは、
気にする必要はありません。

ただし、
ここで今まで申し上げたように、
手を着こうとするタイミングが早かったり、
最初から手を着くことに意識があると
正しい回転が出来なくなります。

ですから、
あくまでも、後ろに転がることに
意識を置くことの大切さを
子供さんに実感させることを
目指してください。

手は、本人が手を着くことを
分かってさえいれば、
回転が進んでお尻が頂点に達する位で
勝手にマットに着きます。

手がマットに着いたら
勝手に身体を押し上げます。

ただし、
手を着く時は、顔の横という基本だけは、
あらかじめ練習しておきましょう。

腕は、肘を曲げ、
出来るだけ小さく畳んで
手を着きましょう。

親子で後転にチャレンジしてみてください。







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